うつ病
うつ病
うつ病は、精神疾患の一つで、気持ちの落ち込み・興味の喪失・エネルギーの低下・不眠などの症状が持続することを特徴とします。これらの症状は、適応障害でも頻繁に見られますが、症状の程度が重いこと、ストレスから離れても症状が改善しない点が、適応障害と異なります。長期間に渡り仕事や普段の生活に大きな支障をきたし、深刻な状態といえます。
うつ病の原因は単一ではなく、複数の要因が関与しています。一般的には以下のようなストレスフルな出来事や状況が関与しています。
うつ病の症状は個人によって異なりますが、一般的には以下のような症状がよく見られます。適応障害と似ていますが、全体的に症状は強いことが多いです。
適応障害のような対症療法では病気は良くなりません。抗うつ薬・気分安定薬・抗精神病薬などを使用して、脳内の神経伝達物質のバランスを整える等の治療を行っていきます。
認知行動療法(CBT)などのセラピーを通じて、ネガティブな思考パターンや行動を改善していきます。また同じ経験を持つ人々との交流を通じて、感情を共有し、支え合うことも、病気の寛解のために大きな役割を果たします。
ストレスから離れても症状が軽快しないのがうつ病ですが、薬物療法やカウンセリングなどと並行して、ストレスから距離を取ることで、症状の改善を早めていきます。
上述のような治療だけでなく、うつ病の症状を改善するため、日常生活において以下のような工夫が有効です。
うつ病は、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。判断能力が低下するため、ものの見方が否定的になり、自分がダメな人間なように感じられてしまいます。そのため普段なら難なく乗り越えられるようなストレスも、より辛く感じられてしまうという悪循環が生じます。
うつ病は深刻な精神疾患ですが、適切な治療と支援によって回復できます。早めに治療を始めるほど回復も早いので、十分な休息と的確な治療を受ければ、ほとんどの場合それまでと変わらない生活を送ることが可能です。自分自身や身近な人がうつ病に苦しんでいる場合は、早めに当院までお気軽にご相談ください。